アンチエイジングと健康日記

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人は昼行性動物

健康の基本は早寝早起きとよく言いますが、睡眠障害の予防と改善に役立つのは早起き早寝。まさに早起きは三文の得なのです。

 

早起きが睡眠の改善に役立つ理由は、睡眠と覚醒のリズムを切り替えている体内時計を正常化できるからです。体内時計の中枢は額の奥、脳の視交叉上核にあ神経細胞ニューロン)の集合体です。

 

ネズミなどは今もそうですが、哺乳類の大半は夜行性動物です。恐竜などの強い動物が寝静まった夜中に行動し、昼間は物陰に作った巣に身を隠して寝ていたのです。

 

ところが万物の霊長たる人は昼間堂々と行動し、夜になると休息して眠る昼行性動物。 この昼間に活動し、夜間に休息するというリズムを作っているのが、体内時計です。睡眠障害の背景には体内時計の異常があります。

 

1日は誰でも平等に24時間ですが、視交叉上核の体内時計は1日24時間ジャストではありません。個人差もありますが、平均して24時間10分ほどであることがわかっています。 (以前は25時間周期だと言われていましたが、最近24時間に近いことがわかりました。)

 

このズレを修正するために欠かせないのが太陽の光。 毎朝浴びると体内時計がリセットされて24時間のリズムを刻み始めるのです。 体は60兆個とも言える無数の細胞の集まりですが、この細胞にもそれぞれ時計遺伝子という体内時計が備わっています。

こちらは砂時計のようなもので24時間周期で増減するたんぱく質を作っているのです。

 

時計遺伝子の砂時計は、マスタークロックである視交叉上核からのサインで時計合わせしをします。電波時計が標準電波を発する送信所からの情報で時計合わせをするようなものです。ですから、朝日を浴びて視交叉上核の体内時計をリセットしないと全身の調子が悪くなるのです。

 

朝起きたらカーテンやブラインドを開けて朝日をしっかり浴びます。寝るのがどんなに遅くなっても毎朝決まった時間に目覚ましをかけておき、朝日を全身に浴びて体内時計の切り替えを行うようにします。

 

近所のコーヒーショップやコンビニに行ったりするついでに軽く外を散歩するのも良い習慣です。 日頃の睡眠不足を取り戻そうと休日遅くまで眠っていると、体内時計がリセットされないため、睡眠と覚醒のリズムが狂ってきます。

 

体内時計がリセットされるのは朝の早い時間帯に光を浴びた時だけです。日中光を浴びるたびにリセットされたら混乱して困るのでそれ以降はいくら光を浴びても時間の調整は行われなくなります。